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あらき(荒木、粗木)

木材用語の基礎知識

あ行-あ

あらき(荒木、粗木)

木材は原木である丸太を製材して板になります。

製材機は主に丸鋸ではなくて帯鋸で、帯鋸で製材した面はザラザラで、寸法の精度もあまり高くありません。そのためプレナーやカンナなどで仕上げ加工を行ってはじめて使用することができます。

この仕上げ加工をする前段階の板を荒木(あらき)の板といいます。また仕上げ加工するまえの状態を荒木といいます。


※左が荒木の状態、右がプレナー加工済みの材

たとえば、うちは製材所なのですが、お客さんから「長さ1メーターで巾が150ミリで厚みが30ミリの板」を注文受けたとします。こんな時に注意しなければいけないのが、受注した寸法が荒木の寸法なのか仕上がりの寸法なのか、です。

うちは原木の丸太から製材して板を在庫しているので、その板はすべて荒木の状態です。つまり、荒木ででも仕上げてでもどちらでも出荷できるのです。

1000×150×30という寸法が荒木寸法であったならば、お客さんは1000×150×30の材を仕入れて仕上げの加工をして、1000×145×25という寸法で使うことになります。

巾と厚みが5ミリずつ小さくなっているのは、プレナーで削って仕上げるので、削る分薄くなるからです。


※右側プレナー加工して綺麗になっています。プレナーとは自動カンナのことで、カンナと同じく削って仕上げます。削るため、その分木は薄くなります。

1000×150×30という寸法が仕上がり寸法であったならば、荒木で1000×150×30の寸法で出荷すると、削り代(しろ)がないためプレナーを使って仕上げ加工をすることができません。仕上げることができないから使うことができない。よって返品、クレームの対象となります。

ベニヤなど合板や集成材、ツーバイフォー材などホームセンターに並べられている木材はほぼ全部仕上がっていて、すぐに使えるようになっているため一般の方には馴染みがないと思いますが、木材を購入される際には荒木なのか仕上がっているのかはご注意ください。

ちなみに、仕上げ加工を行わないと使用できないと上でのべましたが、建築で木を使う場合人の目につなかいところ見えないところでは荒木の状態でつかう場合があります。

また、近年ジーンズのダメージ加工のように古びた感じや傷んだ感じをだすためにわざと荒木をつかった家具や内装を目にすることもあります。

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