みなさん、こんにちは。
アルブル木工教室の米地です。
そして大宝木材の米地でもあります。
大宝木材は材木屋さんなんですが、材木屋さんにはいろいろ種類がありまして、うちは製材をしている会社です。
今日はタモの片耳付きの板(ta1002)を紹介します。
こちらちょっと小さめの板で、長さが700ミリ、
巾が270ミリ、
厚みが25ミリです。
タモの柾目板です。
みなさん木目には板目と柾目があるのをご存知ですか?
多分こんなふうに木目をわけているのは日本だけだと思いますが、日本独特の美意識というかこだわりというか、板目柾目の説明をしたいと思います。
まずみなさん板の絵を書いてください、といわれると、多分こんな絵を書かれると思います。
セミナーなどをして板の絵を書いてもらうとだいたいみなさんこういう絵を書かれます。
これが板目です。
そしてこの板を、
この線のところで切ると、
こんなふうにまっすぐな木目だけの板になりますよね?
これが柾目です。
日本人は昔からこういうまっすぐな木目を美しいと思ったんでしょうね。
この柾目を珍重して、通常板目より柾目のほうが高価です。
今回ご紹介しているタモ片耳付き板、木目がまっすぐで美しいでしょう?
しかも、このタモは北海道産です。北海道は寒いので年にちょっとずつした多くならず、そのため木目が詰まります。写真を見ていただくと、すごく木目がつまっているのがわかっていただけると思います。
板目を真ん中で切って柾目ができるので、基本的に柾目のほうが板目より小さいというか巾が狭くなりますよね。だから巾の広い柾目はより高価です。
板目・柾目を丸太から考えています。
下の絵は丸太の絵です。
ちょっと丸太に見えにくいかもしれませんが、ご容赦ください(^^;;
丸太はこんな風に年輪があります。
横からみると、
こんな感じ。
ここでちょっと一言アドバイス!
丸太を買う時、丸太が反ってるかとか割れてなかとか節はないかなどなどいろいろとチェックするところがありますが、年輪の中心をみることも大事です。
この上の絵の矢印のところ。年輪の中心が詰まっている丸太がオススメです。
この中心が詰まっていると木目が全体的に詰まっていて美しい板がとれる可能性が高いです。
丸太を買う機会がありましたら、ぜひ年輪の中心をチェックしてください…って、そんな機会なかなかないですよね(^^;;
それで今回の板。
この写真を見てもらうと、年輪の中心がここに写っています。
中心が詰まっていますよね?
丸太を北海道の市で競り落とすとき、この中心をみて木目が詰まってそうと判断して競り落とし、製材してみるとやっぱり木目が詰まっていい板がとれた、ということです。
ここに中心があるということは、この板は下の絵のような部分を板にしたということですよね。
こんなふうに製材して…
こういう板ができたと。
これが柾目板です。
ちなみに板目は…
この左側で製材すると板目になります。
こんな感じ。
板目と柾目の違いと、どうやったら板目になったり柾目になったりするのかおわかりになりましたでしょうか?
もしわかりにくかった場合、それは私の説明が下手だかです。私もこの仕事はじめたころは全然理解できませんでしたから(^^;;
これからもこんな感じで材木屋のわかりにくいこと、木の買い方、木材業界のことなど、みなさんにとって有益になるようなことを発信していきたいと思っていますので、説明ベタな私ですがお付き合いいただけると嬉しいです。
ちなみに今日ご紹介した板はアルブルストアでも販売したいと思っています。
上に書きましたように長さが70センチと小さい板ですので、さすがにカウンターとかテーブルとかに加工することはできませんが、看板とか、結婚式のウェルカムボードとか、ちょっとしたインテリアのアクセントには最適かと思います。
木目がわかるように一面だけかるくプレナー加工しています。
裏は荒木のままです。
今回削ってみると耳の近くがちょっと青く変色していました。写真を見ていただくとちょっとだけ青みがかっていますよね。色を塗ると問題ないとほ思いますが、この変色している分安くさせていただいて@2,350円で販売したいと思います。(税・送料別)
それでは、また!
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