教室に通われて数ヶ月のOさん
いままで個人でも木工をされており、流木などを使って、
自然のカタチをそのまま活かしたものを作られてきています。
写真を見せて頂きましたが、ほんとうにすごい。
わたしも、家具の世界で生きてきたのですが、(もちろん自分でも様々なものをつくります。)
一般の家具と、木工作品は使う感覚や技術が違うのです。
アーティスト肌なOさん、やはり直線的な日本の「家具」に新鮮さを感じておられました。
が、のこぎり、のみの使い方はやはり上手。
はじめてのペーパーコードの張りさえ、持ち前の勘で、
上手に張られています。
ペーパーコード(名前の通り、紙をよって作られたひものこと。)は
張りすぎても木がしなり形が悪くなり、
緩みすぎても使ううちたるみがでてきます。
それを絶妙のバランスで張られています。
(張りはご自宅でもできるので、教室外で個人でされてました。)
均一なライン。
ペーパーコードならではの規則的な模様。
ホゾの導付(木と木が合わさる部分)もきっちりと。
木は自然のもの。初めは全て流線型です。
海外の家具は、曲線、流線型が多いのに対し、
昔から日本では直線形が好まれる文化でした。
一般に、家具の本体自体を曲線にするのは大変むずかしく、(例えば、ひきだしが曲線系だと困りますよね。)
脚だけなどにその装飾を用いるのです。
日本では、床での生活が多かったため、脚のついた家具があまり必要とされず、
つまり、直線的な家具が生まれやすかったことに由来しています。
流線型、直線、はたまた、木以外での材料もこなされるOさん。
鬼に金棒、というべきでしょうか。はたまたグローバル、というべきでしょうか。
表現の巾を広げられているなぁと思い、
ちょっと、うらやましい。
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